友人の多数が、ガンで亡くなっている。昨日も、知人の通夜に行ったばかりだ。いまのガン、ナノテクで何とかならないのか。患者の体の中に小型ロボットを入れて、ガンと闘わせるなど、といった方法はないのか
▼こうした技術の進歩は、しかし逆の作用も生み出す。たとえば、ナノテクを利用して庶民を管理したり、監視したりするものだ。いまJR東日本では、例のスイカカード(西日本でもイコカカードができた)を携帯に組み込んで駅を通過できるようにする実験が始まった
▼周りでは、このイコカカード、けっこう人気があるのだ。ハンドバックに入れたまま改札を通れる、定期を落としても再発行してもらえる、チャージしておけばどこからでも乗り降りできるなどなどの理由があげられる
▼しかし、考えてみると、毎日誰がどこを通ったかというデータがなぜ必要なのか、誰が、どのようにそのデータを利用するのか。あるいは、それがクレジット、カルテ、薬の調合など、さまざまな機能と結合されたときどうなるのか
▼兇悪犯、粗暴犯の人口10万人当りの発生率は最近は増加傾向にあるが、長期的にみれば明らかに減少傾向にある。にもかかわら
ず治安悪化を口実に警察国家化を急いでいるのが政府だ
▼あらゆる人間を最初から犯罪者として見、みずからデータを差し出す人間を育て上げることこそ、「安全、安心」をめざす国家の戦略なのだ。
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