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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2162号/04.03.22
 戦前の特高警察、思想検事による治安弾圧にはすさまじいものがあった。それらは、1930年からの15年戦争突入を頂点に体制が整えられた
▼30年頃には日本共産党は弾圧され尽くされていた。水平社も同様だ。その後には、大衆運動団体、宗教団体、大学教員・学生へと弾圧の対象が広がっていく
▼共産主義者や自由主義者など、体制を変革しそうな人びとは一掃されたはずなのに、検挙者数は敗戦に向かうにしたがって跳ね上がる。それは、隣近所などからの通報―たれ込みをもとに、ささいなことで庶民が逮捕されたことを物語っている
▼ここまでいけば、完全戦争体制で、庶民の噂話まで逮捕の対象になる
▼最近、あいついで異常な弾圧が目立っている。東京にある「立川自衛隊監視テント村」のメンバーが、1月に自衛隊官舎に「自衛官・ご家族の皆さんへ 自衛隊のイラク派兵反対!いっしょに考え、反対の声をあげよう」と題するビラをまいたことを住居侵入として2月末に逮捕した
▼一体全体、同じ官舎にチラシやダイレタトメールなどを入れても誰も逮捕などされていないのだ。しかも6か所も家宅捜索をするというのは、政治弾圧以外の何物でもない
▼日本共産党の機関紙の号外を休日に一市民として配布したことだけで、国家公務員を4か月もたってから逮捕する政治弾圧もでてきた
▼暗い時代への道を、いまこそ断ち切らなければならない。

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