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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2191号/04.10.25
 小泉新内閣は郵政民営化を「構造改革」の目玉にしようと組閣された。郵政民営化は、国家公務員である郵政労働者を市場原理のもとでさらに過酷な労働に投げ込み、これまでのさまざまな権利を奪おうというものだ
▼もう1つ、大きなもくろみは、郵政公社が抱える莫大なお金、財産を、これまた市場原理を旗印に、日米の巨大金融資本にさしだそうということだ。これが、最大の狙いなのだ
▼新内閣はきわめて正直に自分たちの路線を語っている。米大統領選挙でブッシュに勝ってもらわなければ困る、というのもそのたぐいだ。とにかく、ブッシュドクトリンのもとでの「対米協調」しか頭にないのだ
▼10月4日、首相の私的諮問機関である「安全保障と防衛力問題に関する懇談会」の報告書が出された。「いいことを報告してますね。必要なことです。そういうのを総合的に考えて、今後新たな大綱を作っていかなければならない」と首相が自画自賛する内容
▼「統合的安全保障戦略」なる概念を作っている。これは、「日本防衛」と「国際的安全保障環境の改善」の二つ。ようは、専守防衛理念を完全に放棄し、米とともに全世界を動き回り、「対テロ戦争」をおこなえる自衛隊を創ることに最大目標がある
▼対テロ、「国際的脅威の予防」の名の下に事前抑圧戦争がおこなわれる。搾取・収奪、貧困と抑圧、差別をなくすことこそが本来のテロ予防であるのに。

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