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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2193号/04.11.08
 イラクで人質にされた香田証正さんが武装組織によって殺害された。こうした殺人が認められないものであることは当然だ。拘束した組織は「自衛隊のイラクからの撤退」を要求したが、その直後に小泉首相は「撤退の意志はない」と表明。まるで人質の首を切ってくれと懇願しているも同然だった
▼イラクでは、戦争が始まってから10万人以上が殺害されたとのレポートが、米の学者によって発表された。これは、人口比に直すと米での100万人に相当する。しかも、そのほとんどが女性と子ども。イラクの人びとが米国などに反感を持つのは当然だ
▼香田さんは米国とともにイラクに派兵している「日本国民」を理由に殺害された。今回の人質見殺し政策は国家が国民を捨て、自己責任の名のもとに「構造改革」や大競争の中に投げ込むことを、改めて宣言した
▼小泉流構造改革の本質が、対米従属であること、その中身は金融を中心にアメリカの都合のいいように日本を再編し、富めるものはますます富める、弱者は負け組としてますます貧乏・弱者にすることを示した。軍事的にもアメリに追随し、アジア、中東、アフリカの人びとを抑圧することを意味している
▼天皇が園遊会で「日の丸・君が代」について強制はよくないという趣旨の発言をした。支配者が危機の時、天皇を利用するが、この発言はほぼ無視。ここに支配者の奥深い危機がのぞいているではないか。

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