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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2195号/04.11.22
 紀宮の婚約内定をすっぱ抜いたのはA紙。日曜の朝刊の1面トップに出た。日曜の午前中のニュースは、皇室一色という感じだった。抜かれた社は号外まで発行した
▼幼なじみ、同じ大学、現在は都職員の男性と、電話やメールをつうじて愛をはぐくんだという。いかにも現代風、というのがおもしろい
▼この婚約、「一生に一度の慶事の発表延期も(新潟中越地震)被災者らへの配慮が優先された結果」という。平成皇室「私より公」ともち上げるのがM紙
▼テレビのニュースを見て驚くのが、新潟での被災者にインタビューし、私たちに配慮していただいてありがとうございます、楯約おめでとうというコメントをえんえんと流しつづけること。祝意の強制だ
▼M紙はさらに続ける。「こうした家族より国や国民を優先する天皇家の姿勢が、今回の婚約発表延期にも表れた」と。「国民に心を寄せる皇室」のイメージづくりに懸命だ
▼また、もう一つのもち上げ方が、身近な自治体職員との婚約という点。「天皇家では皇族や華族という家柄を重んじた結婚が続いていた」にもかかわらず、ということだ
▼一体、何が華族なのだ、何が家柄なのだ、といいたい。ここにこそ現代に生きる身分制としての天皇制があらわれている。その対極にあるのが、われわれ部落民だ
▼結婚後の身分としての皇室離脱にさいし、紀宮には1億5千万円が支払われるという。何をか言わんや。

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