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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2222号/05.06.13

グローバル化と監視警察国家への抵抗
戦時電子政府の検証と批判

小倉 利丸 編  樹花舎(定価2500円)

書籍画像 銀行や郵便局にはいったときに、ビデオカメラが私たちをとらえている。そのまなざしを、「私たちを守っている」ととらえるのか、「私たちを反社会的存在とみなしている」ととらえるのかで、私たちと今の社会とのかかわり方に大きな違いが生まれてくる。
 昨年11月19日、松岡書記長が参院本会議で刑法等の一部を改正する法律案にたいする代表質問(2197号既報)をおこない、厳罰化ではなく、人権確立社会の確立こそが「犯罪」を抑止する最短の道であることを指摘、警察国家への警鐘を鳴らし、政府を追及したことは記憶に新しい。
 いま社会に求められている「安全、安心」の確保は、国会で審議中の「共謀罪」に象徴されるように、人と人とのコミユ二ケーションを犯罪とし破壊していく監視の文化として仕上げられようとしている。監視が人権・福祉に付随して侵入し、治安や安保に転用されるものとして準備されるという視点を失わず、効率性原則を討議の民主主義に従属させる必要を説くのが本書だ。  (E)

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