3月17日の棄却決定にわが耳を疑ったのは私だけではあるまい。というのは24日に狭山弁護団が新証拠と補充蕃を提出する約束をしていたからだ。しかも25日には市民の会が署名提出を約束していたからだ
▼こうした司法上の信頼関係にもとづいた約束を一方的に破るとは信じがたいことだ。だまし討ちといわれるゆえんだ。しかももっとこそくなのが、石川さんには16日に特別送達で送っているにもかかわらず、主任弁護人の中山武敏さんの事務所には、普通便で送り、1日間のちがいをつけていることだ
▼弁護団や解放同盟が抗議の意志を示すためには、夕方には記者会見をひらき、翌日の朝刊や夜のニュース番組にあわせる必要がある。であるにもかかわらず、棄却決定の中身の検討時間を十分与えない、というやり方だ
▼一事が万事このやり方。裁判所のホームページには、最近の最高裁判例として狭山の棄却決定が掲載されている。この決定を見よ、お上にたてつくやつは、こんな運命だ、と宣言しているかのようだ
▼決定の最大の問題点は、白鳥・財田川決定にもとづかず、再審の門を不当に狭く、狭くしていることだ。そして、再審は事後審として、申し立て審での内容のみを審理するという姿勢を貰いていることだ。異議審、特別抗告審で新証拠を出しても、審理しない姿勢を示している
▼この決定を1日も早く、歴史のくずかごに放り込む必要がある。
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