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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2232号/05.08.22
 郵政民営化法案に反対した衆議院議員37人は公認しない、すべて対抗馬をぶつける、という自民党の方針が決まった。反対派は、あっけにとられている。いかにも「改革」を旗印にしている小泉首相らしいやり方だ
▼これまでの日本の保守政治は、反乱しても許す、転向を促す、という手法で命脈を保ってきた。これは戦前の左翼にたいするのと同じやり方。いかにも保守政治は懐が深いのだと思わせた。しかし、小泉流のやり方は、懐の深さも見せずにばさっと切り捨てる
▼問答無用のこのやり方、イデオロギー崩壊の時代にそれを軸とした集団をつくろうとしている。しかもこうした恐怖政治を発揮しながらつくられるのは、幅のない、小泉流にこびへつらう、狭い閉鎖的集団だろう。まさに戦前を彷彿とさせる事態だ
▼選挙の論点も小泉流では「改革」を前面に打ち出す。しかし響きのいい「改革」という重臣もかかわらず、その中身は明らかにされない。ムードメーカーとして小泉首相は一流だが、中身は三流以下。実際のところ、外交問題も含め、すべての失政を「改革」の名で覆い隠そうとしているだけだ
▼とりわけ甚だしいのはすべてについてのアメリカ追従。実は「改革」とはアメリカの対日要求を粛しゅくとこなしているだけ。郵政民営化も、つまるところ郵便貯金をアメリカのヘッジファンドに差し上げるためのもの
▼こんな小泉首相は、もういらない。

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