日本という国
小熊 英二 著 理論社(定価1200円)
戦前でいえば「教育基本法改正」は「教育勅語」にあたり、「共謀罪」は「治安維持法」である。いま、国会で審議中だが反対の声は微力だ。教育勅語も治安維持法もかつては「悪規範」「悪法」なのだが。
A新聞が、日本の戦争指導者を裁いた東京裁判の世論調査で、「聞かれた人の7割、とくに20代の9割が東京裁判を知らない。この裁判や戦争の知識の少ないほど、今の靖国神社のあり方を是認する」とまとめた。
「歴史に学ばない者は過ちを繰り返す」の言葉があるが、「住んでいるこの国を、これからどうすればいいんだろう」という、この本に救われる。この国に生きるすべての人に、必携の近現代史といえよう。著者は、アメリカの「家来」になった日本、その「日本という国」のあり方を知り、考えなおす旅に出よう、ととくに若者に訴える。
「明治」の日本のはじまりから戦後日本の道のりと現代を、福沢諭吉の「脱亜論」から戦後のアメリカやアジアとの関係、自衛隊の海外派兵や靖国問題などの基礎知識をやさしく提示する。(MT)
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