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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2282号/06.08.21

俺たちのR25時代

R25編集部 編  日本経済新聞社(定価648円)

書籍画像 今年は部落解放全国青年集会の50回目。全青に参加する青年は、部落民として肯定的なアイデンティティをもち、7割以上は運動をつづけたいと思っている(03年全青参加者アンケート結果)。だれもが自己実現できる解放連動をめざしたい。
 本著は、笑福亭鶴瓶、奥田民生、テイトウワ、哀川翔、井筒和幸など各界の男性有名人26人が、20代後半の頃を振り返るショート・インタビューで構成されている。彼らの言葉から伝わるのは「自分のやりたいことをもち、信念をもってつきすすむ」。そのモチベーションは「好きなことだから」「自分にはこれしかない」というメッセージを感じとることができる。
 ただ、1人10ページ程度でさらりと読めてしまうぶん、読者が行間をよむ必要がある。その人が過ごした時代や思考の背景を、もう少し深く考察してほしかった。
 時代を担う青年が、命をかけて運動した先人から学ぶことは、そのスタイルではなく、生き方や精神だろう。未来をイメージし、信念をもつきっかけをくれる1冊。(謙)

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