山口県岩国市で住民投票がおこなわれた。問われた中身は米航空母艦につまれる飛行機の岩国基地への移転計画。計画は日米政府が自治体の頭ごLに合意していたもの。住民投票は、この計画に明確にノーをつきつけた
▼神奈川県の厚木基地は住宅地の真ん中にあり、激しい騒音をまきちらしながら、航空母艦に飛行機が夜間離発着する訓練をくりひろげている。事故がおきれば基地使用もあやぶまれることから、米軍が先手を打って岩国への移駐を申し出たといわれる
▼岩国基地では新滑走路と大型埠頭建設が予定され米空母部隊と海兵隊の拠点になる。同時に米海兵隊の一部は厚木に移り統合運用される
▼これらはいずれも中国や北朝鮮を仮想敵国にして、日本全土を不沈空母として日米軍事一体化をはかる米軍再編（トランスフォーメーション）の一環
▼神奈川県のキャンプ座間では陸自の中央即応集団司令部が新設され、米にあった米陸軍司令部を改組し新たな司令部がつくられる。米のアジアをはじめとした侵略戦争に日米合同ですぐに派兵できる体制ができるのだ
▼沖縄でも辺野古に大滑走路、格納庫、整備施設が自治体、住民の反対にもかかわらず強行されようとしている
▼こうした米による侵略戦争の拠点化に各地でノーをつきつけていくことが重要だ。戦争は最大の人権侵害だからだ。基地反対の闘いは、憲法９条を守り、平和を創りあげる闘いでもある。