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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2273号/06.06.19
 狭山第3次再審請求書が製本されて販売されている。A4判198ページ、1500円。裁判所に提出されたものを行間を詰め文字も小さくして流し込んだ。コンパクトながらずしっとしている。それは中身もだ
▼最大の特徴は、狭山事件とは何か、石川さんが逮捕されるにいたる経過、確定判決の問題点、これまでの論点と裁判所のでたらめな決定などを、これ一冊を読めばわかる、という構成にしている点。大変重宝にできるものだ
▼とりわけ、確定判決の問題点、証拠構造論などは、「そうだ、そうだ」と興奮しながら読みすすむ
ことができた。読みやすく、わかりやすく、論理的なのだ。また、これまでの証拠の積み重ねが完全に石川さんの無実を明らかにしていること。新証拠についてもその位置づけと、他の証拠との有機的関連づけが見事にされている
▼たとえば、半沢第2鑑定については、「「類似点と相違点が並立する脅迫状と石川一雄氏筆跡を、同筆とした狭山事件の筆跡鑑定は妥当か」をテーマとするものは、この半沢第2鑑定をもって嚆矢とする」と戦闘的な姿勢を明確にしている
▼今回の請求書は、これまで志半ばで倒れた弁護人や鑑定人の血のにじむような闘いや努力の上にうち立てられたものだ
▼私たちの運動やいまのあり方も、先輩、先人の闘いや犠牲、努力の上にあるものだ。部落解放=人間解放という、その志を継ぐことこそが一番大切なのだ。

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