昼間や夕方、近所を出歩いても、子どもたちの姿を見ることが少ない。どこで何をしているのだろう。私たちの時代は、みんな外で暗くなるまで遊んだ
▼たしかに、休みの日に公園に行くと、デビューした保護者と就学前の子どもたちが一緒に集まる。砂遊び、水遊びとほほえましい光景がつづく
▼少子化は、政権政党的にいえば、こんなに子どもの数が減ると税金を払う人がいなくなってしまう、高齢者のための年金を支える人がいなくなってしまう、国がもたなくなってしまう、などの問題意識から対策として検討される
▼落合恵美子は、日本ほど夫、親族、家事労働者、保育所・幼稚園の支援が少なく、孤立無援の育児を強いられている国はない、という。家事労働者、親族の助け合いといったものを、日本近代の家族は失った、家族を支えるネットワークの再編成が滞っている、という
▼少子化をうみだしている根本問題の指摘としてあたっているだろう。では、具体的にどうすべきか。某政権政党は、奨学金(貸与)、3人目からは無料の保育所、子どもが多いほど税金を優遇などとお金の問題にすり替えている
▼たいする民主党はチルドレン・ファースト、この子第一、育っていく主体としての子どもに着目を前提に、総合的な政策を打ち出している。子ども家庭省の創設も盛り込む。育ち、育むことの社会全体の応援をどうつくりだすのか。民主党案に注目だ。
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