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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2293号/06.11.06
 子どもたちの姿が居住地の周辺で消えている。昔は公園などで遊びまわる声が聞こえ、姿がみえたものだ。やはりこれも少子化の影響なのだろうか
▼しかし、この少子化のなかで育つ子どもたちが、これからの世界を担っていくのだ。地域・社会のなかで大きく育んでいきたいものだ。小・中学校区を軸に、地域ぐるみで教育だけでなく、さまざまな点で子どもを育んできた歴史がある
▼東京の品川区のある中学校は、子どもがいなくなったわけでもないのに今春、入学者がいなくなった。区が導入した学校選択制が01年から始められ、この中学校から生徒が流出し、部活が減り、その結果また生徒数が減少するという悪循環がつづいた。その結果がこれだ
▼学校選択制のもつ、地域を含めた共同体を崩壊に導くという最悪の例を品川の場合は示している。こんな現実があるのに学校選択制をすすめようと主張するのが下村博文・内閣官房副長官だ
▼教育基本法を改悪し、「適正のない教師」を排除し、学校選択制・評価制度を導入しつぶれるような学校にいた先生は「廃校とともに職探しをしてもらうことになる」と公言する。こうしたことを半年間をめどに「教育再生会議」で一気呵成にしようというのが政府の戦略だ
▼愛国心の強要などをはかる教育基本法の改悪ではなく、地域共同体で、ともに学び、生きるという方向性こそが大切ではないか、もちろん人権を軸にして。

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