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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2298号/06.12.11
 マスメディアへの国家統制の危機が迫っている。NHK短波放送はこれまで形骸化されてきた政府による「放送命令」を発動されるところまできた。命令の内容は「北朝鮮による拉致問題」を重点的にとりあげること
▼これと前後して総務省が取りあげたのが、NHK受信料不払いに延滞・割増金をつけ裁判にかけても徴収する、という受信料完全義務化への道。もろに国営放送化がもくろまれている
▼驚いたのがNHKの7時台の朝のニュース解説。防衛庁の「省」への昇格の説明でだ。なんと解説員なるものは、こうのたもうた。外国ではみんな省、格好がその方がつく。省になっても予算も一緒だし、シビリアンコントロールが変わることはない、と
▼何のために国会で論議しているのか。すくなくともそのなかで示された論点ぐらいは紹介すべきだろう。何も問題がない法律なら、全会一致で通過しているだろう
▼省になると防衛省大臣は首相を通さず閣議の開催、直接に予算の要求ができる。自衛隊がPKOや周辺事態法にもとづく海外での支援活動が主任務になる。しかも、この間、海外に自衛隊の武器などの修理に出た民間企業従事者の活動も、これまで以上に秘密にされる。武希製造産業との癒着もますます強まる
▼思いつくままでも、これだけの問題点が出てくる。なぜ、視聴者の前で問題点をしゃべらないのか。メディア統制への危惧は増すばかりだ。

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