志布志公選法違反事件(03年)で2月23日、12人全員に無罪判決が出た。鹿児島県議選に出馬し当選した中山信一さん(デッチあげで逮捕されてから県議を辞任)が買収工作をおこなったというのが警察が描くストーリー
▼4回の会合で11人に191万円をわたしたというのだが、うち2回は中山さんのアリバイを認めた。裁判では中山さんの同窓会場から会合のあったとされる場所への移動時間などもきちんと調べた
▼自白についても任意性は認めながらも、迫真的に表現された、強圧的な取り調べでのもとでのものであると、はっきり否定した。自白した6人は平均して550時間以上も取り調べをうけた。もっとも長い人は737時間におよぶ
▼川に飛び込んで自殺しようとした被告が助けられたとき「何を言っても警察は信用してくれない、死んだほうがましだ」といった言葉が、調書では「みんなに迷惑をかけた、死んでおわびをする」とデッチあげられた
▼選挙違反で引っぱって、はかせれば点数があがる、という警察のもくろみだけのために、多くの人たちの人生がむちゃくちゃにされた。判決の前日も、どうなるかと寝れぬ夜がつづいたという
▼被告らが訴えたのは取り調べの可視化だ。この声を警察や検察はきちんと受けとめるべきだ
▼04年のザ・スクープで狭山とともに、この事件はとりあげられた。この勝利を教訓に、つぎは狭山が勝つ番だ。
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