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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2320号/07.05.28

 「海猿」という映画、テレビドラマがはやった。海猿とは、海上保安庁職員で水中での救助作業をおこなう者をいう。「海猿」は、映画とテレビドラマが連動するかたちで展開し、多くの人たちの関心をよんだ
▼「海猿」のおかげで海上保安庁に入りたいという若者が増えたという。その動機は、海と命を守りたい、ということだろう。その尊い使命を貫いてほしい
▼だが、沖縄で展開された普天間基地移設のためのシュワブ沿岸部での海域の現況調査では、この理念にまったく反する海猿ばかりだった。この調査、反対派を弾圧するために防衛省の掃海母艦「ぶんご」が「支援のために」駆けつけた
▼防衛庁から「省」に昇格したとたん、民衆の運動、基地反対闘争を弾圧するために出動するという、歴史的な転換をはかる姿を見せつけた。盟友の米との約束で海上飛行場を造るのだ、お前たちにつべこべいわさない、お国は断固とした意志を示すのだ、というのが防衛省と安倍政権の意図だろう
▼調査では珊瑚に杭を打つなどを阻止しようと、杭の上に手をのせるなどする反対派のダイバーを水中で自衛隊員が殴る蹴るの暴行を働く。海猿はそれを見て見ぬふり。海上保安庁の船は、反対派の船に体当たり。もちろん反対派は非暴力
▼07年5月は防衛省による治安弾圧の日として歴史に残るだろう。治安弾圧を許さない世論を大きく盛り上げていこう。


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