「本土決戦の戦闘方法が、特攻によるのはいうまでもなく、航空・海上特攻は沖縄戦以上のより苛烈な体当たりの反復を敢行する。/地上戦闘では近代装備のいちじるしい劣勢を、切り込みと対戦車肉薄攻撃によって克服しようとした」。それを実行するのは「陸海軍の兵力240万人に国民義勇軍2800万人の組織化の構想」があった
▼幻の本土決戦は、こう描かれていた。文中に、「沖縄戦以上の」とあるように、沖縄はそれ以前に決戦場とされ、20万人以上の人びとが亡くなった。死は、軍国主義教育や味方のはずの日本軍による自決の強要などで、多くの民間人におよんだ
▼青空と透き通る穏やかな海。ここに絶滅の危機に瀕している、象を祖先にもつジュゴンがいる。つい最近も2頭が確認されている
▼この辺野古沖に、Ⅴ字型の滑走路を造ろうという計画が、地元の意向を無視してすすめられている。珊瑚とジュゴンを移動させればいい、などと最初から乱暴な結論ありきで「環境調査」を推進派の国がやる
▼美しい海岸沿いにある米海兵隊基地は米国でパンフレットに掲載され、貧困層の青年たちを連れてき、ここで訓練する。最前線を担う海兵隊員は、ある日突然、送り出される。そして、広い海岸を基地と隔てる鉄条網が切り裂く
▼新基地建設反対で辺野古では毎日座り込みと攻防が続く。反戦平和のこの闘いは、じつは環境を守る闘いでもあるのだ。
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