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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2345号/07.11.19
 長野全研は、大きな成功をおさめた。とりわけ、2日目夕方からの全国モツ・サミットは寒さが押し寄せるなか、モツのぬくもりを求め多くの人が参加した。あまりの列の長さに、はやばやとあきらめた人もいたようだが、並べば一度は好みのモツを食べることは可能だった
▼それぞれが独特の味。初めて食べるものもあり、本当に美味しかった。企画から本番まで苦労された地元の方がた、全国からレシピを送り、調理を担当された方がたに、ご苦労様といいたい
▼全研2日目の狭山の分科会では河野義行さんの話をはじめて聞いた。河野さんは94年6月に起きた「松本サリン事件」で犯人視報道をされ、あやうくえん罪にさらされそうになった
▼聞いて驚いたのは、検証なき報道のいいかげんさ。地元の記者ですら聞いていない河野さんの言葉が、東京から流される。まったくの伝聞、推測によるものが、検証もなく報道され、河野さんが犯人視されていく
▼しかし河野さんは警察での「任意同行」による取り調べにたいしても、メモを取りながら答える、という対策を取った
▼えん罪の可能性が消えたのは地下鉄サリン事件が発生してから。松本での実行犯の1人が出獄してから謝罪にきた。罪を許し、今もつきあうという
▼人格者という言葉がピッタリ。富山えん罪事件の男性も、河野さんに会い、力をもらったという。本当にその理由がよくわかった。

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