新・環境学
現代の科学技術批判Ⅲ
市川 定夫 著 藤原書店(定価2600円)
「アメリカのグランドキャニオンにある原発(原子力発電所)は地表面にあらわれた活断層が15メートルをとおっている」
これは日本原子力研究開発機構が「もんじゅ」公開討論会イン関西で反対派のパネリストから、「もんじゅ」の横500メートルに活断層が地表面にあらわれており、しかもその断層は地表面にたいして傾斜して走っているため1キロメートル直下に活断層があり、危険きわまりなく廃炉にすべき、と指摘されたことにたいしておこなった「反論」。
15メートルしか離れていない原発もあるのだから、500メートルも離れているのだから大丈夫、といわんばかり。とても科学技術をめぐる論議とは思えない。
本書は70年代に原発をムラサキツユクサで包囲、微量の放射線をも検出、原発周辺に置かれた放射線の測定機器が空間線量だけの限定計器にすぎず、本当に生物に影響を与える体内濃縮・体内被曝は検出していないことを明らかにした市川定夫さんによる新・環境学の第3巻。第1章=さまざまな有害人工化合物、第2章=生命と共存できない原子力で構成される科学技術の進歩による「矛盾」に焦点を絞り明らかにする。(E)
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