ある製麺所が経営する食堂。大学生がおもな相手。うどん、そばといっても黄色でそば粉など入ってないもの、とご飯が主体で、井物などメニューが並ぶ。ふと壁側を見ると大学の広報誌のコピーがある
▼じつはメニューに書いてあるのは表だけで、じつに400種類にわたる裏メニューがあると。麺だけでも細い、太いがあるし、温と冷があるし焼きもある。それに常連客が好みをいうと、それにあわせて作り、バリエーションは広がる
▼なるほど、裏メニューは増えるわけだ。まあ、大阪名物お好み焼きと同じ発想だ
▼日本国憲法には、言論・表現・集会の自由が保障されている。これは表メニュー。しかし、これには裏メニューがある。ひとつは一部の右翼を使う方法。街宣車で押しかけ混乱させるぞ、というもの
▼東京のグランドプリンスホテル新高輪が日教組の教研集会の会場拒否のときの理由が混乱。裁判所から仮処分命令を受けても拒否した。悪質な例だ。映画「靖国」も同じ理由をあげ、映画館が上映をあきらめた
▼たとえば立川での反戦ビラをまいたことへの弾圧もそうだ。４年２か月にわたる裁判闘争での結論が上告棄却。ビラまき行為そのものを司法が有罪とした
▼単行本への供述調書露出問題では、情報源の医師のみが立件された
▼いずれも権力者にたいする批判を萎縮させようとすることが意図されている。こんな裏メニューはいりまへんで。