1970年代に第１次オイルショックがおこった。このとき異常に値上がりし市場から消えたのがトイレットペーパー。この間題を解決するだけで国民から信頼されるだろう、といわれたが、政府はこれすら解決できなかった
▼毒餃子に続いておこったのが今回の事故米の偽装転売。本来、工業用の糊や建設材料に使われる物が食用に転売されていたのだから大変だ
▼ある居酒屋で自分を指さし、「このお酒ください」といったことがある。女将がなんの酒と聞くので、「美少年」というと、「忙しいときにかまわんとって」と叱られたことがある。今回明らかになったのは、この酒の原料にも事故米が使われていたことだ
▼政府や商社から事故米を落札して購入し販売していた業者は巧妙で、架空の会社まで作って事故米を処理したうえで転売し、産地国名まで偽っていた。これを購入した業者は、おそらくだまされたのだろう
▼それにしても給食用、酒や焼酎用、せんべいなどのお菓子用と広い分野にまたがって流通していたものだ
▼ウルグアイラウンドで購入が義務づけられている米のうち2000トンほどが毎年事故米になる。これを入札で販売するのが政府と商社だが流通まで責任を持つべきでなかったのか。事故米が商品になっても安全といい続ける政府の姿勢はまったく異常
▼事故米問題の展開は、これすら解決できない政権はもうダメだということの象徴だ。