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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2389号/08.10.06
 ほっと一息ついたとき、ああしんど、と本音が漏れるときがある。ところがこの人、なにからなにまで公人として本音を出しまくる。そこから見えてくるのは、まずしい社会観や人間観だ
▼たとえば三里塚の農民が空港建設や現在の拡張にたいして抵抗するのは当然だ。いきなり空港建設を持ち出し、農地を強制収用したからだ。民主主義のルールに反するものだ。当時の運輸省は公式に農民に謝罪した。しかし、いまも拡張のために農地を取りあげようとしている
▼民主主義、農業を守るためのとりくみが三里塚の農民に当然にもある。ところが、「農民はごね得」などという。人は金で動く、というこの発言者の人間観、本音が見える
▼「日本は単一民族だ」という。この本音は、他民族を認めないということだ。だから民族排外主義を煽る
▼この二つは、いちおう謝罪した、ということになった。しかし、この人、日教組が学力低下を招いている、これを証明するための学力調査だった、などと発言撤回すらせず、居直り続けている
▼学力と貧困、生活習慣など子どもたちを取りまく社会のあり方を検証することが重要ではないのか。こんな人が文科大臣
だったとは驚きだ
▼驚きといえば麻生新首相の所信表明演説。もう下野し野党になった気分なのか、民主党への質問に満ちていた。なるほど、下野する決意なら、そのことを実現することが私たちの役割ではないか。

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