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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2392号/08.10.27

 騙しという言葉がある。嘘をいってそれを本当と思わせることだ。この間の国会での政府側のやり方を見ると、この言葉がぴったしだ。「解散します」といい、それを前提に景気対策を、あるいは米軍への給油を、などと民主党に審議のスピードアップを求める
▼ではと民主党は協力。みずからの政治課題をはかったうえで、つぎは追加的景気対策が必要などと迫ってくる。解散時期を聞くと、それは首相の専権と煙に巻く
▼そもそも冒頭解散をしたかったが、各種調査によってあまりの自民党議員の少数化の結果におぴえてできなかった、というのが本音。では、そろそろと考えても支持や共感の数値はいっこうに上がらない。ずるずると解散カードだけで政局運営をするというのが現状だ
▼しかし米ではオバマ候補が大統領に選ばれ、民主党ブームが起こるのは確実。しかもそのかけ声は「チェンジ(変革)」だ。この声は津波のように日本にも押し寄せるだろう。はてさて、この声の前に自民党はどうなさるおつもりなのだろうか
▼解散するも地獄、せぬも地獄、という状態が続く。自民党の下部組織からは金がもたない、という悲鳴も聞こえてくるのが昨今の実情。ここで指導力発揮が首相の役目だが、それにも応えきれない。またも政権放棄では、長かった雌伏期間が泣いてしまう
▼もう任期満了までにはチャンスはめぐってこないことを首相は知るべきなのだが…。


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