自動車の販売が落ちている。今年上期の新車販売台数は前年同期比18.2%減の248万台で、27年ぶりの低水準。トヨタの販売実績は前年比7.7%減、ホンダは15.8%の減少。かって自動車産業はフォーディズムというモデルを創り出したが、その栄華もいまは夢
▼ホンダが自動車レース最高峰のF1から経費削減のため撤退することを決めた。64年からF1に参入し同社の技術力を見せつけてきた。トップチームの年間運営費は600億円といわれ、ここにも販売不振の影響が出てきた
▼自動車産業は下請けも含め、多くの産業ともリンクし、その不振が与える影響は大きい。金融危機が本格化した9月以降だけでメーカーで働く期間工1万人以上が首にされる。電機製造業でも同様の首切りが。下請け企業ではもっとそうした動きが加速される
▼輸出企業でも派遣労働者をはじめ、臨時工の多くが首切りの対象となっている。年越しが困難な人たちがさらに増加する
▼低所得者にとって居住の確保はなかなか困難だが、最近はやるのが敷金、礼金なしの物件。しかし少し滞納すると家賃保障会社が回収に働き、明け渡し手続きまで代行する。かつてのサラ金まがいの催促書、鍵を変える、強制退去させるなど、法的手続き無視が目立つ
▼監督官庁がないまま、サラ金のノウハウを元に参入者が増えるこの業界。貧困者を食い物にするビジネスをいつまで続けさせるのか。
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