世界中の本、図書を電子化し、インターネット経由で閲覧できるようにし、ビジネスにする。アメリカでの著作権問題の解決は、同時に世界中の問題をクリアーしたことになる、という法解釈で、各国の本も狙われている。個別の作家の了解もなしに
▼同じグーグル社のグーグルアースは、地図とストリートビューを組み合わせ、地図上にコメントや動画などを書き込める。技術の進歩はいいが、問題はその使い方、使われ方
▼死者への納棺も日本が産み出した作法、技術。『納棺夫日記』(文春文庫、青木新門著)を原作にした映画「おくりぴと」がアカデミー賞を受賞し話題になっている。映画での、死者を送るときの納棺のさまの尊厳を込めた美しい技術には目を見張る
▼青木さん自身、納棺の仕事を親族の恥といわれ、友人たちがいなくなり、妻からも仕事を辞めてといわれた。しかし自分の仕事、存在が丸ごと認められたときに生きていけた、と高野山夏期講座で話す
▼死者があらゆるものの差別なく輝いて見える世界へすすんでいくお手伝いをしていた、というイメージを持った、自分がコンプレックスを持っていたのは社会の間違った価値観の延長上に自分がいたからにすぎなかった、と思うようになったとも語る
▼この映画がオリエンタリズムでなく、死者との命のバトンタッチを知らせ、死へのケガレ観念をぬぐい去る一歩となることを期待したい。
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