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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2438号/09.10.05

 弁護士会主催の取り調べの全面可視化を求める集会に出た。260人以上の人たちが参加。関心の高さを反映したものだった。足利事件をはじめ、えん罪に問われた元被告、弁護人がインタビューに答え、最後にシンポジウムがもたれた
▼警察、検察の脅迫や恫喝を中心とするひどい取り調べの実態、特捜検事による罵詈雑言による威圧や攻撃。みずから描くストーリー以外の供述をいっさい認めない取り調べの実態などがあらためて明らかにされた
▼足利事件の管家さんもそうだが、少年事件でも、警察の取調官の目が光っていないか、さまざまな場で恐怖に駆られていたようすが語られた
▼「速やかな無罪決定を求めない、再審裁判を長期化させるのが方針」とは足利事件の佐藤弁護士の弁。自白が強要された問題、DNA鑑定をはじめ、なぜ誤った裁判がおこなわれたのかを徹底検証するのが目的、と強調した
▼すでに検察段階での取り調べテープが開示された。これを分析することで、自白強要の問題が明らかにされる。もう一つ重要なのは、DNA鑑定で弁護側鑑定を検察側が否定している点。誤りが弁護団の方法で明らかになれば、再審開始決定直後に死刑を執行した飯塚事件の誤りも明らかになるからだ
▼10月21日に初公判がひらかれる。すべては狭山事件をはじめとしたえん罪の解決にもつうじる。注目し、狭山での証拠開示、そして全捜査過程の可視化を訴え抜こう。


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