いずれにしても両巨頭によるガチンコ勝負は終わり、表面上は挙党ムードが演出される。争われたのは、明確な政策ビジョンと強力なリーダーシップ。だが、くせものはこのリーダーシップなるもの。ここを誤るとフィードバックができなくなる
▼勝敗がついても、今後の方向が明確に見えるには時間がかる。なぜならそこからさきは人事の問題になるからだ。ここが新リーダーの腕の見せ所となるが、はたしてどうか
▼とにかく、この時点では誰が勝者かはっきりしないだけに、書きにくいことおびただしい
▼日本航空は再建のさなかにある。映画化された小説「沈まぬ太陽」をみるまでもなく、その労働組合弾圧、背後にある労働者の人権無視の姿勢は、企業の隅隅にまで浸透し、ひいては安全無視の経営が繰り広げられる。当時の与党=自民党の運輸派議員の利権の巣窟に日本航空はされ、現在にいたった
▼日本の空は、2大航空会社によって、運営されてきた。だが、片方がこんな状態だから、勝者は明らかだった。日航はここで勝負とばかり、格安航空に乗り出すという。だが、それが極端に切り詰めた経費削減の名のもとに、労働者の権利や人権無視の結果なら、またまた安全性の問題に直結する
▼格安航空が時代の流れというなら、強いリーダーシップで、新たな経営モデルを示し、そこで働く労働者や乗客に満足を与えるものを、知恵を絞って提示すべきではないのか。
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