公契約条例入門
小畑 精武 著 旬報社(定価1200円)
「公契約条例運動は、自治体委託労働者に人間らしい労働と生活を保障し、委託労働者が担う公共サービスの質をよりよくしていこうとする運動でもある。安さを求める価格入札から、公正、福祉、環境、人権、地域責献など自治体がめざす社会的価値の実現、政策入札へ改革を実現していく運動でもある。市民が払う税金がただ安ければよいという使われ方をされ、公共サービスの質の低下や担い手の労働環境の悪化を招いてよいのか。官製ワーキングプアを生み出す価格一本の競争入札制度に終止符を打ち、働く人が誇りをもってよりよい公共サービスを提供し、より地域が幸せになる社会をつくっていく公契約制度へ地域から条例化」を、と本書が編まれた。
全国で初めて公契約条例を09年9月に制定した千葉県野田市の条例には、公契約での最低賃金基準を明確にした。さらに10年9月には条例の一部を改正し、適用範囲を拡大、職種別賃金を導入、受注業者がかわっても継続雇用を確保し、下請けへのしわ寄せ防止にもふみこんだ。
昨年12月には川崎市も条例を制定、つぎつぎと制定への動きが続いている。指定管理制度との関連も大きく、人権のまちづくり運動につながるものだ。 (E)
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