内田雄造さんの遺稿が東日本研究所の機関誌に掲載された。内田さんは昨年までこの研究所の理事長だった。部落やアジアのスラムで環境改善や総合計画をもとにしたまちづくりにとりくんできた
▼狭山事件では、カモイの上に万年筆があるなら、背の低い人でも見えること、犯行現場とされる雑木林と農作業をしていた0さんの畑との間の見通しはよかったことなどでも鑑定書を作成してきた
▼遺稿のタイトルは「同和地区コミュニティデベロップメントの新しい展開-同和対策事業に関わる一連の特別措置法失効後の動向」。法後の部落の特徴を、中堅層の転出の加速、公営住宅に部落外の低所得者層の転入、周辺住民との交流機会の増加、施設の運営形態の変更などをあげる。こうしたなかで新しい、先進的なひらかれた福祉社会モデル構築の例をあげ示した
▼部落青年の部落問題認識調査をもとにした内田龍史さんの分析が『部落解放研究』に掲載されている。みんなの力を合わせれば社会は変えることが可能、従来の枠をこえ活動を、という青年が多いのが特徴。活動参加体験が肯定的アイディンティティを生み出しているという
▼原発運転再開のやらせメールを九電幹部が指示し、テレビで世論を作りだそうとしていた。テレビ会社も安易な調査法を反省せねばならないだろう
▼二人の内田さんの研究は、綿密な調査にもとづくもの。こうした研究こそ活かされねばならない。
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