「ウォール・ストリートを占拠せよ」。いま、ニューヨークからはじまったこの運動は、全米、世界に広がりつつある。ウォール・ストリートとは、いうまでもなくアメリカの金融機関が集中する街のこと。その名は、かつて壁に囲われた地域だったことに由来する
▼若者たちは９月17日いらい、ニューヨークのズコッティ公園で寝泊まりしながら活動を続けている。主張に共鳴する商店主などから、食糧や必要品が差し入れされ、労働組合や学生運動団体も組織参加するなど共感・連帯の輪が広がってきた
▼「世界の企業勢力によって不当なあつかいをうけていると感じているすべての人びと」への声明が「占拠せよ」を訴え行動するメンバー全員の賛同を得て９月27日に出された
▼「不平等と差別を永続化」「学生を教育のために何万ドルもの借金に縛り付けてきた。教育は人権であるにもかかわらずである」「継続的に労働者を外注化し、それをテコに労働者の健康保険や賃金を切り下げてきた」「個人情報を商品として売っている」など企業勢力の数多くの問題点をあげ、「あなた方に、あなた方の力を行使することを促す」と私たちによぴかけている
▼世界80か国・地域で若者たちによる格差にノーの声を上げる集会やデモがおこなわれた。だが規模はまだ小さい
▼自然災害へ金融危機など天下大乱の時代のなかで、部落解放運動は新たなスタイルと行動を求められ続けている。