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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2580号/12.08.13
 「この国に住んでいる限り、個人情報は丸裸だと思っておいた方がいい」とは、「恐ろしい国ニッポン」と題した 『日刊ゲンダイ』の記事。愛知発のプライム事件が、ケータイやクルマにまで波及している現実を示したものだ
▼警察官の関与までが明らかになった、ということは、勤務先、家族構成、前科・前歴まで売り買いされているということだ。この国では、差別・排外を主軸に、あらゆる個人情報が商われている
▼「マイナンバー法案」をご存知か。「行政手続きにおける特定個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」が正式名称で、「共通番号制」をめざす
▼何を共通にするのか。当面は個人に番号を付け、カードをもたせ、名前、生年月日、性別、住所、戸籍、収入、税、健康保険、医療、福祉給付、介護保険、年金、免許、旅券、犯歴を入れる。もちろん、民間企業とも、警察庁ともリンクできる
▼いまでも情報はじゃじゃもれ。国民総背番号制を導入した海外では、なりすまLが社会問題化し、共通番号をやめようとしている。にもかかわらず強行しようとするのは国家による二刀管理という悲願達成の夢があるからだ
▼オリンピックで歌われたのが「へイジュード」。「悲しい現実を心に受け入れるのさ、その時すべてが良い方向に向かいはじめるさ」とよぴかける
▼しかし、現実は受け入れられない。この現実をひっくり返し、良い方向をめざすことが大切ではないか。

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