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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2563号/12.04.02
 高校や大学に進学しないと就職がない。奨学金を借り進学したが就職口がない。だから奨学金の返済ができなくなる。そんな人間を見つけ、リクルートするのが軍隊。ブラックリストを手に入れ、言葉巧みに軍隊入りをすすめる
▼入ったが最後、過酷な訓練をへて世界各地、アメリカが侵略をすすめる場所へ派遣され、銃をもち、人びとを殺すことを強要される。ようやく帰国できても心的トラウマは消えない
▼これはアメリカの話だが、日本でも大学進学者の奨学金滞納が増え、ブラックリスト化され、債権が民間回収業者に売り渡されている
▼奨学金ローン化は、有利子とすることで9兆円ローン市場ができる、と推進されてきた。給付や無利子ローンはごく少数で、有利子が75%。卒業すると年収の3倍近い借金を背負う大学生が50%をこえた
▼政府はようやく大学教育の無償化をいいだしたが実効性あるものとなるのか
▼権利としての教育や、国や行政こそが教育に投資し、子どもたちをはぐくむという、人権としての教育の視点が政府や行政には欠けている
▼労組の選挙関与名簿ねつ造をもとに組合つぶしをはかろうとしてきたのが大阪市長
▼奨学金の実態一つとっても大問題。一つひとつの教育をめぐる実態を解明し対処していくなかでしか教育を推進することはできない。ましてや教員への脅しでレベルアップは不可能だ。人権としての教育の視点こそが大切なのだ。

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