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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2569号/12.05.21
 「カーネーション」のつぎは「梅ちゃん先生」。これなーんだ。答えは朝の連続ドラマ。タイムキーパーがわりに朝ドラを見ている人は多い
▼梅ちゃん先生のダンスパーティーの場面で突然停電が襲った。ところが主催者は落ち着きはらって、いつもの停電ですよ、というなり準備してきたローソクをともしだした。なんだか、ローソクの方が雰囲気がでる
▼敗戦後から高度経済成長の最初の頃にかけては停電が結構多かった。しかも労組のストによるものもあった。ところが最近の新聞には、「計画停電準備」「電力制限実施」などの文字が躍る。原発がないと暮らせないかのような脅し文句だ
▼井野博満さんが雑誌『世界』に「安全は誰が判断するものなのか」を書いている。結論は、「原発を国策で動かせる時代は終わった。市民と地方自治体がその民意によって脱原発を進める時代になった」というものだ
▼狭山事件の焦点の一つが石川さん宅から押収された地下足袋。警察は身代金を取りにきた人物がはいていた地下足袋と足跡の足長が同じだと、有罪の根拠の一つにしている。これが異なることを明らかにした鑑定人が井野さんだ
▼先の井野さんの結論をいいかえると、えん罪をつくる時代は終わった、可視化と証拠開示によって脱えん罪をすすめる時代になった、となる。鎌田慧さんが、原発と狭山が日本の民主主義の根底を問う状況になっているというのは、正鵠を得ている。

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