「飲みたいだけ飲んで、やりたいだけやって、いい加減に生きて、それで72でくちゃくちゃになってる人がいっぱいいるでしょう。そういう人たちが病院で払っている医療費を俺が払ってる。俺が払っているんだと思うと、なんとなくばかばかしくなってくる」
▼前段には、「私は72歳だが」という言葉がある。ごれは衆議院予算委員会での麻生副総理の答弁。この副総理、総理大臣時代の08年にも「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」と同趣旨の発言をしている
▼08年には、この発言はたたかれたが、今回の発言を問題だと取りあげたメディアはないのではないか。この5年間をみるだけでもマスメディアの劣化が相当すすんでいることがわかる
▼日本は人口減が続いている。にもかかわらず、65歳以上は３千万人台をキープ。これは14歳以下を上回っている。ようは高齢化が目に見えてすすんでいるということ
▼高齢者にたいする医療費など社会保障費の増大が政治のテーマの一つだが、それを働く世代の保障というかたちで、高齢者を切り捨てようという姿勢をあらわにあらわしたのが、さきの麻生発言
▼こんなトップをもった社会は悲惨だ。相互扶助の社会を作っていこうという理念すら投げすてる露骨な姿勢が透けて見える
▼「グローバル企業に政府がくれてやる金＝税金を俺が払っているんだと思うと、ばかばかしくなる」といいたい。