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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2623号/13.06.17
 共通番号法が成立した。まずは93項目もの情報が書きこまれる。税と社会保障などで公平な制度を作る基盤だとして推進されてきた。だが税と社会保障が安倍政権になってから論議もされず、この法案は別の意図をもって推進されてきた。それは民間利用だ
▼たとえばビデオを借りるときなども共通番号を使わないとだめなど、共通番号カードがないと生活できないようにする。あらゆる情報を国家・警察と企業が独占する
▼韓国では医療情報が結婚差別のために使われている。なりすましでクレジットカードを作られるなど金銭的被害も出ている。DVからのシェルターでも避難者の番号での登録が求められる。でないと政府からの支援は打ち切ると脅される
▼戸籍などの大量不正取得事件では、戸籍・住民票、職歴、電話、車両などの情報が売買されていた。しかし、これらはリンクしていなかった。だが共通番号制ではリンクするのは確実。つまり番号がわかればすべての情報が一挙に入手できるのだ
▼芋づる式という言葉がある。何か手がかりがあると、それをたぐると一斉に収穫できる、という意味
▼共通番号制もこれと同じ。つるの部分から個人のあらゆる情報が手に入る
▼被差別者や社会的に排除された人の情報が差別を商う者の利益になり、私たちの個人情報、あるいはビッグデータが資本の金儲け、国家による支配強化になるような社会のあり方を許してはならない。

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