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コラム
荊冠旗 第2673号/14.07.07
 これは「形式的な変更」であり、「憲法の規範性は変わっていない」と自公がわざわざ確認した。規範とは、行動や判断の基準のこと。明確に改憲ができず、解釈改憲で集団的自衛権の行使を認めるという、その場をしのぐことへの後ろめたさが、この確認につながったのだろうことは容易に察しがつく
▼自衛権の上に「集団的」とつけることにこだわったあげく、ついに閣議決定になるわけだが、この自公の合意=集団的自衛権、事実上、集団安全保障での武力行使に道を切りひらくものだ
▼自国が攻撃をうけていなくとも、同盟国や価値観を同じにする国が攻撃をうけたり、他国を制裁(多くは侵略)しているときに、日本は同じように攻撃し、戦争に参加できる、というのが集団的自衛権の行使だ
▼これは米の要請というより、巨大なグローバル資本の要請といった方がいい。金儲けのための資本の論理にしたがって、戦争をしないという憲法の規範は、どぶに捨てられるのだ。被差別、抑圧されている私たちほど、戦争の犠牲が転嫁されるのは目に見えている。そのことは歴史が教えていることだ
▼現在というのは、歴史の堆積の上にある。歴史を掘り起こすことは現在を知ることだ
▼歴史の経験から抵抗を学び、国家がおしすすめる解釈改憲を止めよう。世界から紛争や戦争をなくす決意を、いまこそ固めよう。人権は戦争や侵略や抑圧のなかにはない。平和のなかにあるのだから。

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