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コラム
荊冠旗 第2679号/14.08.18
 朝日新聞が「従軍慰安婦」をめぐる過去の報道について誤りがあったことを認め、一部を取り消すことなどを2面
分の紙面を使って掲載した。誤りだと認めたのは、済州島で女性を強制連行したとする吉田清治証言の撤回。追加取
材したが虚偽だったとした。もう一つは、「女子勤労挺身隊」を「慰安婦」と誤って混同した記事
▼さっそく他紙が書く。「強制連行」の根幹崩れた、という見出しのもとに社説を掲げる社も出た。これなどは、軍人や役人が直接に女性を運行したかどうかということだけを争点にする典型的な文章だ。問題は、「従軍慰安婦」にさせられた女性が意思に反してという強制性ではないのか
▼ある雑誌では、韓国軍がベトナム戦争のときに虐殺をおこないレイプをしたこと、韓国が朝鮮戦争の休戦後、米軍慰安婦を置いていた実態などを書き連ねている。どうだ、韓国も悪いだろう、日本の「従軍慰安婦」だけを問題にするなよ、というスタンスで
▼ほら、おまえもだ、といいっのることで、みずからの責任は棚上げにする、あるいは忘れ去るというのは、もっとも醜い対応ではないのか
▼もっとも朝日が、なぜ、この時期に訂正報道をするのか。疑問が残る。しかし、誤りを率直に認め、問題に継続してとりくもうとする姿勢は評価できるのではないか
▼記憶を風化させず、二度と同じ過ちをくり返さない。そのために歴史を学ぶ。これは解放運動でもいえることだ。

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