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部落問題資料室
NEWS & 主張
主張
第34回全国高校生集会に
参加し活発な論議・交流を

 部落解放第34回全国高校生集会を、八月一~二日の三日間、栃木県・藤原町総合文化会館を主会場でひらく。これに先だち、部落解放同盟中央教育対策部は三月二十三、二十四日、栃木で全国高校生活動者会議をひらき、第34回全国高校生集会について協議し、日ごろの各地での活動の交流をおこなった。交流会では、参加者がたがいの経験と想いを語り、課題を抱えて悩む仲間にたいしては激励をこめた意見が絶えずつづいた。
 全水八〇周年、そして「特別措置法」の終了という部落解放運動にとって大きな節目を迎える年にひらくこの夏の栃木全高は、「水平社宣言の原点にかえり、部落解放にむけて若い英知を結集しよう!」のスローガンのもとにおこなう。これからの部落解放運動の主役となり運動をさらに発展させていくよう、高校生たちの奮起を期待する意味もこめられている。

 かつて、全水の活動の原動力となったのは、二〇代、三〇代の若者たちである。そして、今の高校生にも十分にそのカと可能性をみることができる。
 昨年八月、台風が直撃という悪天候の最中、東京でひらいた奨学金制度の充実を求める集会には全国各地から高校生の代表が参加し、文部科学省や国会議員への要請行動にとりくんだ。こうした高校生自身のとりくみが新たな一般施策の奨学金の創設に大きなカとなったことはいうまでもない。
 なかでも、福岡県連小倉地協のとりくみは特筆すべきものであった。高校生みずからが解放奨学金の存続を求めて実態調査をおこない、結果として奨学金を勝ちとったという事実のみならず、地道な訪問調査をとおして部落内外に存在する奨学金へのニーズを明らかにし、教師や部落内外の保護者を巻きこんだ新たな要求闘争をつくりあげていったのである。奨学金という一つの教育課題をきっかけに人権のまちづくりへと発展させていく新たな運動の方向と可能性を切り拓いたことである。
 各地でも、高校生たちの若く、豊かで、柔軟な発想と行動力を支部、青年部、女性部がしっかりと支え、高校生自身が部落解放運動の重要な一翼を担えるよう、高校生の組織化と活動を促す環境づくりにとりくんでもらいたい。

 昨年の福岡全高で多くの高校生から「来年の全高はどうなるのか」「全高をつづけてほしい」と全高開催を心配する声があった。次代を担う高校生や青年は部落解放運動にとって財産であり、部落解放運動の発展には不可欠な存在である。中央本部としてもこれまで以上に意義ある全高として発展・充実させていくために最大限の努力をしていくことに変わりはない。同時に、全高をより意義ある集会にしていくためには、各地での活動の成果や課題をもちより、活発な論議と交流が不可欠である。各都府県連・支部の高校生が一人でも多くこの夏の集会に参加し、第34回全国高校生集会を成功させよう。

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