【大阪支局】毎日大阪会館社員差別事件ついて同会館が、事実経過、社の対応などをまとめた報告書を五月十三日、府連に提出、謝罪した。事件は、毎日大阪会館のA社員が昨春、不動産取引にかかわって、豊中市役所に部落の所在地を問い合わせたもの。
報告書では、まず事実経過について説明。社の問題認識については、「同和地区にたいする差別意識のあらわれであり、絶対にしてはいけないこと」とし「人権問題にたいする認識がうわべだけのものとなり、人権という人間の基本にかかわる重要な課題について、適切な指導ができていなかった」とのべている。
今後の対応として、①昨年九月、社長を委員長とする「人権推進委員会」を設置。教育・啓発の推進、社外研修会への積極的参加、採用時の公正な選考基準の設定につとめる②啓発推進のリーダー養成③社員への啓発強化④おおさか人材雇用開発人権センター(旧同和地区人材雇用開発センター)に今春、入会した。部落出身者の雇用実現に努力する、などをあげ、「企業としての責任をはたしていきたい」としている。
事件の概要
A社員は昨年四月十三日、物件がある豊中市岡町の騒音問題について、同市空港対策室にEメールで問い合わせた。その後、十七日に同対策室との電話のなかで「岡町北二丁目の環境はどうなのか。阪神高速豊中北出口を出て右折し、しばらく走ったところにある会館は何の建物ですか。このあたりはどのような地区ですか。同和地区なのでは。近くに会館がありますね。」と貸間した。
同対策室の職員は、ただちに同和対策室に連絡、事件が明るみにでた。社員はその後の事情聴取で、部落を明確に意識して問い合わせたことを認めている。
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