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「何が差別や」「エッタか」と
区役所に電話して
女性差別指摘され部落差別
「解放新聞」(2002.9.2-2084)

 【京都支局】東三条支部は五月十五日、東三条解放センターで東山区役所差別電話事件の事実確認会をおこなった。
 事件は二月十二日午前、京都市・東山区役所に電話した市民Aが、電話をうけた市民窓口課職員との会話のなかでおきた。「女はあかん。おまえのところはアホな女しかいてないのか。賢い男を出せ」と発言。女性差別発言であることを職員が指摘したところ、「何が差別や、おまえはエッタか、同和か。あほんだら」とのべ、電話を切ったもの。
 職員はすぐに市民窓口課長に報告。午後四時ごろ、同課長と東山区の区民部長とがA宅を訪れた。しかし、来客中とのことで面談できず、翌十三日朝、再訪問して面談、「事実確認」「啓発」をした。
 事実確認会には安田・支部長はじめ支部役員、京都市の行政関係者らが参加。要項にもとづいて事実確認をすすめた。電話内容や支部や部落解放研究東山実行委への報告が遅れた原因、「事実確認」「啓発」の内容、今日までのとりくみを聞き、京都市が部落差別事件と認識していること、差別事件処理要領にもとづいて処理したことなどを確認。十三日のA宅での「事実確認」が不十分だったことなども明らかになった。
 京都市は、一つひとつていねいに事実の確認をすることで見えなかった課題や問題点が理解できた。今後不十分なところについては精力的にとりくみをおこなう、とのべた。
 安田支部長は、「法」が終結した時期に、このような露骨な差別事件がいまだ生起していることは怒りに耐えない。相手を攻撃する道具として私たち部落民が利用され、差別される。事実確認会や糾弾会をとおして学習し、お互いを高めたい。区役所女性職員の勇気ある告発は、これまでの区の「同和」問題研修や部落解放研究東山実行委員会でのとりくみなどの成果として「差別をしない、させない、許さない」を行動であらわしたもので敬意を表したい、と語った。


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