イラク攻撃反対で
3・8に4万人結集
「解放新聞」(2003.03.24-2112)
イラクにたいする攻撃に反対しようと、「ワールド・ピース・ナウ3・8」が三月八日、東京・日比谷野音でおこなわれた。一万人を予定したこの集会とパレードには四万人が参加。会場に入りきれない人びとが日比谷公園にあふれた。主催は実行委。
集会では、喜納昌吉さんが「すべての武器を楽器に」しようと『花』を熱唱、会場を一つにした。つづいて、さまざまな立場からの訴えがつづいた。
アムネステイ・インターナショナル日本のイーデス・ハンソンさんが「雑誌で『どんな戦争が一番、経済効果をもたらすか』と議論していた。戦争はゲームではない。平和のための戦争など、ありえない。私たちは日常のなかで考えなければ。日日のとりくみが大事。だれかがひらいた集会への参加でなく、いいつづけること。ハガキ一枚でも、ファクシミリでも、大臣に出しつづけること。まわりにも出してもらうこと。それが力になる」と語った。
4万人が集会
銀座パレード
ワールド・ピース・ナウ3・8では、ノンフィクションライターの吉岡忍さんが、「戦争の現場を歩いてきた。家族を失い、友を失い、孤立させられた人びとがいた。私たちは、自分がどんな世界に暮らしているのか、耳を傾けるべき人はだれかを考えなくては。ベトナムで、三十五年前アメリカに大量虐殺をされた村にいった。生き残った人は、『忘れた日は一日もないが、いまはアメリカを許している。憎しみを抱えたまま生きられないし、アメリカに変わってほしいから』といっていた。ブッシュや小泉首相に聞かせたい」と訴えた。
ピースボートの曹美樹さんが、二月下旬からのイラク訪問について報告。「バグダッドは平穏だった。しかし、明日は攻撃があるかも、という不安はみんな毎日感じていた。タクシーの運転手が、『攻撃が始まればもっと混乱し、憎しみの連鎖がはじまる。迫害されたら北に逃げるつもりだが、どこに安全があるのか』と話していた。お世話になった人に、インスタントカメラで撮った写真を渡して『また会おうね』といったら『私のお墓に花を』と笑顔でいわれた。ぜひ『また会えたじゃない』といって笑いあいたい」とのべた。
人材育成コンサルタントの辛淑玉さんは、「北朝鮮と戦争になったらどっちにつくのかと聞かれる。どっちにつこうが、一番に殺されるのは私たち在日だ。こんなとき、在日や平和を訴える人から順に殺されていく。軍事力がないと一人前の国家でない、という人がいるが、くさった男のなれの果てがドメスティック・バイオレンスなら、くさった国のなれの果てが軍事力。アメリカ、パレスチナ、イラク、北朝鮮…どの国の子も自分が殺されないと安心して暮らせる社会が夢だ。ともに声をあげよう」と訴えた。
実行委からイラク戦争不支持の要請文を紹介、小泉首相、川口外務大臣、国会議員に届けるが、参加者からもメールやファクシミリなどで送ってほしいとよびかけた。
バンド演奏では、エイプと、パンタ・With制服向上委員会が反戦や命をテーマにした自作の曲などを被ろうした。
パレードでは、それぞれ「NO WAR」「PEACE」など自作のプラカードを掲げ、銀座まで歩きながら市民に訴えた。
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