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基本方向を論議
民主党と懇談し意見交換
「解放新聞」(2003.04.14-2115)

 

 部落解放同盟と民主党との懇談を3月25日午後におこない、野党三党(民主、社民、自由)の結束と政治レベルでの局面打開に向けた基本方向を論議するとともに、統一自治体選挙について意見交換した。
 この懇談会には、民主党から岡田克也・幹事長、赤松広隆・選挙対策委員長、中野寛成・部落解放推進委員会委員長、江田五月・部落解放推進委員会副委員長(国内人権機関ワーキンググループ座長)、川端達夫・組織委員長(部落解放推進委員会副委員長)、北橋健治・幹事長代理(部落解放推進委員会事務局長)が出席した。解放同盟からは、組坂委員長、松岡書記長、吉田財務委員長、谷元書記次長が参加した。
 中野推進委委員長は、「どこかで突破口をつくりたい。そのためには、野党の足並みをそろえることが大事だ。党としての独自案はあるが野党統一案の作成を具体化させたい」とあいさつ。岡田幹事長は、「力をあわせて政権奪取をめざしたい。当面する統一自治体選挙や衆院補選で、しっかり結果をだして総選挙につなげていきたい」とのべた。

人権こそグローバルに

 これをうけて組坂委員長は、「名古屋刑務所問題で明らかなように法務省の外局とするというのは国民の常識が許さない。独立性の担保が必要なのは明らか。日弁連の見解もわれわれと同じだと思っている。人権こそがグローバルでなければならず、日本政府も賛同し95年に採択されたパリ原則に合致していないのはそもそも問題だ。国連人権高等弁務官事務所も憂慮しているのが実情」とのべた。
 さらに「廃案は簡単だが18年の闘いの成果でもあり、抜本修正がとるべき戦術として適当だ。イラク戦争や有事立法の動きのなかで、戦争への道を阻止するためにも人権救済制度の制定は重要だ。連携を深め人権・平和・環境・民主主義の大きな闘いに合流していきたい」と抱負をのべた。

野党の強い
結束が大切

 また、松岡書記長は「見通しのない廃案はできない。限られた時間のなかで全力をあげたい。私たちの憂慮、問題点は社会的にも明らかだ。現行法案の強行については断固として反対し、これまでの闘いの成果を引き継いで抜本修正を求めたい。修正協議で重要なのは、法務省からの所管替えということだ。参議院法務委員会での論議では結論が出ない。違う論議の受け皿が必要だと考えている。このまま審議が再開されれば、修正の余地は無くなるだろう。与野党での修正協議の場が必要だと考えている。高い政治レベルでの判断が必要で、今国会中にその場を設定できないかと思っている。そのためにも、野党の強い結束が必要だ」と訴えた。

野党統一案で
修正論議必要

 中野委員長は、「現行法案の修正は、参議院法務委員会の権限をこえた作業になる。野党の統一案を提出して修正論議をおこなうことが、国会対策上必要だろう。幹事長の強力なリーダーシップが必要だ。野党の結束と熱意を示す必要がある」とのべ、党として全力でとりくむ姿勢を表明した。


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