有事法制を紙くずに
戦争はいらないと集会
「解放新聞」(2003.06.23-2125)
「もう戦争はいらない!6・12集会-有事法制を紙くずに」を6月12日夜、東京・日比谷野外音楽堂でひらき、2500人が参加。
部落解放同盟からも中央本部の西島書記次長らをはじめ、栃木、長野県連から参加した。集会後は、都内をパレードした。
主催は、フォーラム・平和・人権・環境など7団体で構成する集会実行委。
主催者あいさつで、フォーラム・平和・人権・環境の浅見清秀・副代表は、有事関連3法の成立について「平和憲法、平和を愛する人たちへの挑戦」と語り、関連法制や「イラク新法」などつぎつぎと危険な動きを強めている現政府に強い憤りを表明。「日本政府がおこなっている戦争への道に強く反対することを全国に広げよう」と訴えた。
行動提起したフォーラム・平和・人権・環境の福山真劫・事務局長は「もう一度私たちの平和運動を総括しながら、有事法制を絶対に発動させない平和運動を創りあげる固い決意、力強い闘いを全国各地でおたがいに固めあおう」と語り、「イラク新法」をつぶす闘い、一連の平和を破壊する動きへの全力での反撃、日朝、日韓の民衆の平和連帯を訴えた。
イラク新法を阻止しよう
自衛隊を海外に出すな
6・12集会
東京・日比谷野外音楽堂でひらかれた「もう戦争はいらない! 6・12集会-有事法制を紙くずに-での発言者要旨。
社会民主党の土井たか子・党首は「こんな重大な法案が、審議する委員会の場外で与党と民主党との談合で修正され、まったく不十分な審議のままで採決し、しかも議場で9割の議員が賛成するという翼賛政治も顔負けの議場だ」と報告し、「有事関連3法に関係する多数の法案をこれからどんどん築いていくことで戦時体制、国民総動員態勢をぞくぞくと具体化することが、有事法制の中身だ」と指摘。「間近かといわれている総選挙は、おそらく戦後最大の憲法体制を破壊する政治を許すかどうかが正面きって問われる選挙。総力をあげてこの戦後最大の闘いにのぞみたい」と決意表明し、「どうか一丸となって自衛隊の海外派兵を具体的に阻止し、イラク新法に敢然とノーという声を大きくしよう。平和憲法を具体的に生かす活動、運動をおたがいの協力で広げよう、強くしよう」と訴えた。
川田悦子・衆議院議員(無所属)は「いまこそ平和憲法を高らかに掲げ、世界の人びとと連帯し、平和を守り抜く闘いの先頭に立とう」とのべ、「あきらめのなかからは何も生まれない」と指摘。「あきらめないで闘いに立ちあがるならば、それは大きな流れとなる。そのときに確信をもち、あきらめずに平和のために力をあわせてとりくもう」と訴えた。
航空労働者奮闘を表明
航空労組連絡会の内田妙子・議長は「与党そして民主党、自由党の罪はひじょうに重い。その責任は今後大きく問われることになると思う」と語り、「法案は成立したが、この法案の危険性を全国で知らせていく責任がある。この運動に航空労働者も奮闘する」と決意を語った。
「NOユージ VIVA友情」キャンペーンの海南友子さんは「いま、どうがんばって友情を広げて武力がない世界、武力を使わないで人と人が共生できる社会を作れるか、本当にがんばりどころだ」とのべ、大韓民国や朝鮮民主主義人民共和国の人びととの「友情の実現」を訴え、「本当に一人でも多くの方に関心をもって説明し賛同してもらう覚悟を決めて闘おう」と訴えた。
北朝鮮への排外主義を許すな
牧師の李仁夏さんは「北(朝鮮民主主義人民共和国)の脅威よりは、自分たちの手で民主主義をもぎとった韓国の民衆は、日本のこの間の動きがより脅威だと考えている」とのべ、「世界中を見たときに安全保障制度がないのは北東アジアだけ。これを作っていくのがわれわれの仕事だ」と指摘。「大東亜共栄圏ではない北東アジアの平和を作る。南北(朝鮮)、中国、日本、ロシア、アメリカ、6か国安全保障体制が平和への道だ」と訴えた。
東京都立大学生の梁英聖さんは「いま北朝鮮といえば何をやってもかまわないという風潮がある。イラク攻撃には反対したが、朝鮮半島にたいする日本の武力攻撃などにどれだけ反対できるのか」と語り、「朝鮮への蔑視、在日朝鮮人への差別を温存してきたことと、いま平和運動がこれほど衰退してしまったことは不可分に結びついているといわざるをえない」と指摘。「平和運動がかつためには植民地支配の謝罪と賠償をかちとらねばならないし、北朝鮮への排外主義をもってむこうは有事法制をとおしてくるのだから、排外主義、植民地主義反対を、これからの平和運動は最優先の課題として提起すべきだ。ともに闘おう」と訴えた。
北東アジア平和確立を
6・13反戦アクション実行委員会のソンセイリさんは、1年前に韓国で2人の女子中学生が在韓米軍の装甲車にひき殺された事件について6月13日に世界中で反戦行動をすることを報告。「有事法制に反対する闘いは平和を求め、戦争に反対する闘い。それは戦争を引き起こす米軍に反対する闘いでもある。ぜひアジアの人たちが手を携えて、平和なアジア、米軍のいないアジアを作っていこう」と訴えた。
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