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衆・参国政選挙必勝に
向け闘争体制の確立を
「解放新聞」(2003.08.11-2132)

 

 国政をめぐる状況は、きわめて緊迫した情勢になってきている。9月下旬(25日頃)に開会予定の臨時国会では、テロ特措法等をめぐり衆議院の10月解散-11月総選挙が既定の事実として政治日程にのぼってきている。また、来年7月には参議院選挙も予定されており、小泉政権打倒-政権交代へと政治状況を変革していく必要がある。
 小泉政権は、人命尊重、仕事保障、経済政策、政治腐敗、憲法遵守など、あらゆる面で問題を抱えた政権である。
 とりわけ、新たな装いをこらして台頭してきている反人権主義・新国権主義の危険な動向は、部落解放運動にとっても看過することができないものであり、「生命・人権・平和・環境」を基本においた積極的な政策対案を提示し、断固とした闘いを政治舞台の場でも展開しなければならない。

 このため、中央本部では、各政党にたいして『部落解放・人権政策確立に向けたマニフェスト策定に当たっての要請書』を出す準備をすすめている。
 基本的な骨子は、①「部落差別をはじめとする悪質な差別や人権侵害を禁止するとともに、国際的な原則に合致する被害者を救済するための法整備を行うこと」②「『人権教育・啓発推進法』の制定を踏まえ、部落差別をはじめとする差別を撤廃し人権を確立するための教育・啓発を積極的に推進すること」③「部落差別をはじめとする差別を撤廃し、人権行政を推進していくための体制、方針、法整備を行うこと」④「狭山事件をはじめとする冤罪を根絶し、公正な裁判を保障するため司法の民主化を図ること」⑤「差別撤廃・人権確立に向けた国際潮流に合流し、部落差別をはじめとした差別を撤廃し人権確立を図ること⑥「第2次世界大戦における日本による人権侵害に対する明確な謝罪と補償を行うこと」などを内容としている。
 国政選挙での各候補者ともほぼ同趣旨の『政策協定』を結びながら、「生命・人権・平和・環境」を大切にする国政への転換を推しすすめる選挙闘争を展開することが重要である。

 部落解放同盟は、先の第60回全国大会で、部落解放運動での国政選挙闘争の意義を確認するとともに、きたるべき衆議院選挙では松本龍副委員長(福岡1区)の5選必勝と来年7月の参議院選挙では「解放の議席」を奪回するために松岡徹書記長(比例代表)を擁立し必勝をかちとることを決定している。
 国政選挙で、松本・松岡両候補の必勝をかちとるための闘いは、部落解放同盟の全国的な組織力量を発揮するたたかいであり、同時に部落解放運動が政治にたいして何を求めるのかを明確にしていく重要なたたかいでもある。
 したがって、今日の緊迫した政治情勢をふまえ、各都府県連・支部で早急に『国政選挙闘争体制』を確立するともに、衆参国政選挙必勝へのとりくみを開始することが緊要の課題である。
 部落解放同盟の政治生命を賭けた国政選挙闘争で、同盟員一人ひとりが、松本龍・松岡徹両組織内候補になりきって、選挙に勝つために「何をすべきか」「何ができるか」ということを自発的に真剣に考え、「指示待ち」ではなくみずからが積極的に行動することを訴える。


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