韓国青年が部落を学ぶ
日本・在日・韓国 ユースフォーラム2003 で狭山現地調査
「解放新聞」(2003.10.27-2142)
米国と朝鮮民主主義人民共和国との対立を軸に東アジアに緊張状態がつづくなか、日本と韓国に居住するさまざまな青年たちがともに武力行使ではなく対話によって平和を求める声を広げようと10月3~6日、「〈日本-在日-韓国〉ユースフォーラム2003」が東京都内でひらかれた。4日のフィールドワークには、狭山現地調査も盛りこんでの部落をテーマにしたコースも設けられた。主催は、〈日本-在日-韓国〉ユースフォーラム・ジャパンと韓日青年フォーラム韓国委員会。
「人権-被差別部落」のフィールドワークには、関東甲信越地方青年交流会(関ブロ青年交流会)の青年6人も含めて30人が参加した。午前中、埼玉県狭山市の富士見集会所で、関ブロ青年交流会の清水隼登・事務局長(長野県連青年部長)が、関東の被差別部落の現状や部落差別の実態について説明。昼食後、関ブロ青年交流会の青年たちの案内で、狭山事件の「自白」による犯行経路を歩き、石川一雄さんの無実と、部落差別によるえん罪事件であることをたしかめた。
現地調査後、富士見集会所でひらいた意見交換会では、「韓国では人権問題に関しての法律を作る動きがあるが、日本ではどうか」「狭山事件が40年間解決されていない理由は何か」「狭山事件をつうじて部落解放同盟が得たこと、失ったことは何か」「同じ民族のなかで近代になってもこのような差別がつづいていることはあまりないと思う。他国にも同様の差別があれば教えてほしい」「韓国でも親の世代のときには身分制みたいな差別があった」「韓国では地域にたいしての差別があり、特定の地方の人とは結婚しては良くないというのもある」「世代ごとの差別事例を紹介してほしい」「興信所の差別身元調査を規制する法律はあるのか」「部落解放同盟はなぜ天皇制に反対しているのか」など、多くの意見や質問が出され、活発に意見交換した。
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