自衛隊のイラク派兵許すな
5650人が都内集会とデモ
「解放新聞」(2004.01.12-2152)
政府は、イラク復興支援特別法の強行にもとづき、「自衛隊派遣の基本計画」を閣議決定。「テロとの闘い」を口実とした石油資源の利権確保戦争についに憲法9条を公然と無視した派兵がされようとしている。日本政府は、「テロとの闘い。国際貢献」という陳腐な理屈で派兵を押しとおそうとしている。「平和なくして人権なし」の差別撤廃を闘う部落解放運動が試されている時でもある。
こうした状況のなかで、「イラクへの自衛隊派遣反対12・14集会」が日比谷野外音楽堂でひらかれ、5650人が参加した。集会最
後には、町田久・埼玉県連書記長が団結がんばろうをおこない、師走の銀座をいきかう市民へ「派兵反対」を訴えた。主催は集会実行委(民主党、社民党、連合、NGO)。実行委には部落解放同盟のほか21団体が参加し、関東ブロックがとりくんだ。
集会では、日本国際ボランティアセンターの清水俊弘・事務局長があいさつし、「自衛隊の派遣はイラク復興の阻害となる。軍人がいることでNGOの活動がせばめられ、復興が遅れるという悪循環のなかにある。国際貢献・復興支援はいくらでも方法がある。派兵中止で中東に信頼を得るべき」と批判、派兵反対の世論の喚起を訴えた。
参加団体を代表して4人が発言。民主党の岡田克也・幹事長は、「自衛隊派兵は憲法を踏みこえてしまう。イラク国民の立場にたつことが必要であり平和と安定がまず必要だ。自衛隊を送るべきでない」と訴えた。社会民主党の福島瑞穂・党首は、「イラクへはいかなる場合であれ派兵すベきではない。戦争とテロではなにものをも解決しない。これ以上戦争犠牲者をだしてはいけない。みんなの力で阻止しよう」と訴えた。
連合の笹森清・会長は「多くの国民の批判・不安がありながらの派遣を連合は絶対に許さない。世界の平和を望む世論に逆行している」と批判。日本青年団協議会の松浦利明・会長は「この戦争はアメリカの一方的な戦争だ。自衛隊員に他国の住民に銃をむけさせたくない」と訴えた。
集会の最後には「イラクへの自衛隊派遣に反対し、中止を求めるアピール」を採択した。
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