23件の連続差別落書き
同一犯が奈良・大阪で
「どエッタ くそエタ」などと
「解放新聞」(2004.01.12-2152)
【奈良支局】昨年2月から奈良県と大阪府で、同一犯とおもわれる差別落書事件が23件、あいついで発覚。被害企業は6社におよんだ。
対策会議設け行動を起こす
奈良県連と大阪府連は、この一連の差別落書事件にたいし、奈良県、奈良市、大阪府、大阪市、企業らを交えて同年9月3日、大阪人権センターで事件の経過や状況を協議。今後は、解放同盟と行政が一体となって対策会議を設け、行動を起こすことが必要、との対応を確認した。
差別落書事件は、2003年2月6日、奈良市内の大手スーパーの男子トイレで発見された。内容は「部落民、非人、稼多、四足、
指四つ 非人は人間とちがうから殺しても殺人にはならん『人権問題や』ゆうたら勝ちや思うとる 人間あつかいされたかったらせめて税金ぐらいまともにおさめろ どエッタ くそエタ エッタはこわい 泣く子とエッタには勝てん」。個室トイレの扉一面に書かれ、縦75センチ、横40センチという例を見ない大きさだった。
その後、同スーパーの男子トイレから連続3回(3月24日、4月25日、5月7日)、5月6日には同スーパーの最寄り駅のJR奈良駅の男子トイレから発見された。
さらに5月9日以降は、大阪府内で続発。大阪市の主要地下街を主に17件、府内1件の合計18か所におよぶ差別落書が発覚した。
これらは、奈良県内での事件と同一犯と見られ、内容については、犯行ごとにエスカレートし、なかには200文字をこえる長文
で、個室トイレ扉にぎっしりと書かれているのも多数発見されている。
9月3日にひらいた協議では、警察などへの被害届けが個別に出されるなど、一つの大きな事件とは認識されていないという対応の問題がわかり、今後の対応を連続差別落書事件として徹底糾明することを確認した。
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