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もう一つの世界へ――青年
1 「もう一つの世界は可能だ」。1月16日からインドで始まった第4回世界社会フォーラムのテーマだ。差別のある今日をそれとは違う「よき日」につくり変えようとするわれわれの運動に通じる。初のアジア開催となる今年のフォーラムで「門地差別」が大きくとりあげられる。この問題への世界の関心は大きい。われわれも昨年12月、反差別国際交流青年研修でネパールを訪れ、部落差別と多くの共通点をもつカースト差別と闘うダリットの人たちと交流を深めた。こうした成果を、一度きりの研修に終わらせず、地域の青年部活動に国際連帯のとりくみを位置づけ、より継続したものへ発展させよう。国際社会の枠組みのなかで部落解放運動をどうすすめていくか、青年の創意に期待する。 2 国内では、小泉内閣が自衛隊イラク派兵を強行し、「戦争ができる国づくり」を急いでいる。米国へ巨額の戦費を提供し、国内の福祉や教育、社会保障は切り捨てている。国民管理を強化し、自由を制約する。そんななかで差別が強化されている。民族学校の生徒が襲われている。部落にたいしても、インターネットや一部のメディア・政党による、執拗な差別扇動がつづいている。これが暴力による攻撃に移行しないという保証はない。今は、解放運動の力で露骨な差別事件を封じこめている。しかし、部落差別はより陰湿に、より巧妙になっている。われわれには、今日の部落差別と闘う力が求められている。青年の感性で、暗闇に潜む差別を、白日のもとへ暴きだそう。青年の言葉で、部落差別を伝えよう。多様な差別糾弾闘争の実践をもって、戦争へつながるすべてのものと対決しよう。 3 戦争の足音が響き、国の行く末が問われている時、部落解放同盟は7月11日投票の参議院比例区選挙に松岡とおる中央書記長を擁立し闘う。反差別・人権の旗を高く掲げ「解放の議席」獲得をめざす。それは、国政に一石を投じ、日本を変え、世界を変えるはじまりである。すべての青年部活動をこの選挙のもとに集約し、青年の運動として展開しよう。 「解放新聞」購読の申し込み先 |
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