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差別を扇動
あの恐怖はぬぐいされない

県警幹部警察官差別事件
糾弾17周年を闘う集会
「解放新聞」(2004.03.08-2160)

 

 【広島支局】「県警の体質に恐怖を感じて17年、いまだに、あの恐怖がぬぐいされない」と、1月30日、部落解放千代田共闘会議が「県警幹部警察官差別事件糾弾17周年を闘う集会」を千代田町中央公民館でひらいた。事件当時、現場にいあわせた教職員や保護者らが、当日の状況と感じたことを生なましく報告した。

権力意識をむきだしで

 この日の集会では、共闘会議の吉川議長が「K千代田派出所長によって差別事件が起こされて17年が経過した。いまだに県警は反省も謝罪もしていない。この経過は民衆にたいする権力の姿を露わにしている。現在の政治や社会情勢をあわせて、あらためて原点にかえって闘いつづけよう」と訴えた。

排除される「同和」教育

 事件の概要(別項参照)が報告されたあと、事件を目のあたりにした教職員や保護者らが、「これでもか、これでもかというように居杖高な差別発言に身体が震えた。同調する保護者もあり、あの怖さは17年たった今も忘れられない」などと、つぎつぎと報告した。
 立川金夫・支部長は、当時の状況に加え「①学校現場で権力的に『同和』教育が排除され、職場から民主主義が奪われ、平和カレンダーさえ撤去されている②行政は一段と弱者をきりすてている③政府は地方自治を圧迫し、国会は言論を無視し、平和を危機にさらしている」とのべ、「生活と権利擁護に軸足をおいて、反差別・部落解放共闘・護憲の共同行動を闘おう」とまとめた。

「部落差別というて騒ぎすぎる」
〔概要〕
 この差別事件は、1987年2月1日、千代田町・八重東小学校のPTAの「同和」研修会の席上で、人権を守るべき現職の可部警察署千代田派出所長が「部落差別というて、騒ぎすぎる」「町の行政が部落差別言うけーいけんのよ」「わが子の結婚のときには許さんだろう」などと発言。被差別部落にたいする反感、憎悪や、「同和」研修そのものを否定するなど、権力意識むき出しに悪質な差別暴言を投げつけた事件で、県連は全県的なとりくみをおこなった。

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